巨大な荷物をひょいと運べる「クレーン」は、リフトと並んで高需要!

工場内運搬の主軸といえば、やっぱり「フォークリフト」。
そのリフトでも持ち上がらないほど大きな荷物があった場合はどうするか。

もう一つの主役「クレーン」にお任せです!

運搬だけでなく、組付けの現場でも大活躍な頼れる機械。
その詳細に迫ります。

工場で活躍するのは「天井」「橋形」「移動式」

大きなフックにワイヤーなどをかけて、巨大な荷物を軽々運ぶ「クレーン」。
建設現場でよく見かけるほか、工場でも大活躍している重機です
さて、クレーンと聞いて、どういった形状を思い浮かべるでしょうか。多くの人は、建設現場などで見る「トラックの荷台部分にクレーンを搭載した車両」が出てくるかと思います。

画像は「豊田自動車株式会社」の「トヨエースカーゴ クレーン付トラック」。重たい建材や、使わなくなった廃材などの移動や運搬で大活躍していますね。このほか、車体の上半分が巨大なクレーンとなった、いわゆる「クレーン車」を連想した方もいるかもしれません。
工場でも、こうした「自走できるタイプのクレーン」は重宝されています。ですが、メインとなるのは「より大きく、重たいものを運べるほどの」巨大なモデル
工場の天井にどっしりと鎮座する「天井クレーン」です。

工場で活躍するクレーンを紹介する前に、まずはその種類を見てみましょう。

画像は「一般社団法人日本クレーン協会」のWebサイトより抜粋。一口にクレーンと言っても大きく分けて8種類あり、さらに駆動方式や操作方法の違いなどでも細分化。同協会のWebサイトでは80以上の分類が確認できます。奥が深すぎですね。

画像の8種の中で、工場で主に使われているのは「天井クレーン」と「橋形クレーン」。そして図に記載はありませんが「移動式クレーン」の3つです。それぞれには、どういった特徴があるのでしょうか。簡単に紹介していきましょう。

天井クレーン

画像は「株式会社 キトー」の製品カタログより抜粋。
建築物内部の壁から対面の壁に、渡すように取り付けられたレール(ランウェイ)を走行するクレーンのこと。天井付近でクレーンが動きまわり、フックが下りてくる様子から「天井クレーン」と名付けられたそうです。UFOキャッチャーやクレーンゲームを思い浮かべてもらえれば分かりやすいですね。機械や部品の運搬や設置など実に様々な用途があり、汎用性が極めて高いと評価されているタイプです。運転には「特別講習」の受講や、「クレーン・デリック運転士」免許が必要となります。

橋形クレーン

画像は「株式会社 キトー」の製品カタログより抜粋。
天井クレーンは建築物の壁に固定するのに対し、橋形は設置用の「脚」を備えているのが特徴。大型のものは屋外に設置される場合が多く、工場内では比較的小型のものが使われています。また、設置に天井クレーンほど大掛かりな工事が不要のため、クレーンを増設する際に選ばれることも。稼働範囲が狭いため、設置場所の近くでしか作業ができないのが弱点。運転には「特別講習」の受講や、「クレーン・デリック運転士」免許が必要です。

移動式クレーン

その名の通り「不特定の場所へ移動できる」クレーンのこと。トラックの荷台に簡易のクレーンが取り付けられたものから、無限軌道車の上側がまるごとクレーンになったものまで、種類は様々。自走できるために用途は広く、工場はもちろん建築現場や災害現場などでも活躍しています。運転には「移動式クレーン運転士」などの免許が必要です。

クレーン免許は「国家資格」、操作はリモコンでスイスイ?

クレーンを操作する場合は、資格がなければいけません
「つり上げ荷重5トン未満」の場合は「特別教育」、「つり上げ荷重が5トン以上で、床上運転式クレーンの操作」は「技能講習」、「つり上げ荷重5トン以上」なら「クレーン・デリック運転士」などの免許が、それぞれ必要です。

「これほど巨大な装置を動かすには、かなり複雑な操作なんだろうな」と思いますか?実際は、上図のような「ボタンスイッチ」と呼ばれるコントローラーで操作します。クレーンを思い通りに動かすには「慣れ」が必要であるものの、操作自体は複雑ではありません
移動式の場合は、車体に備わっているレバーのほか、リモコン操作が可能なものもあります。

クレーンはリフトと並び、工場内運搬の花形!経験を積んで資格を取得しておけば、工場ワークで困ることはなくなることでしょう。ぜひ、挑戦してみてくださいね!

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